iDeCoとNISA、どう違う?制度の仕組みと併用のコツを解説

目次

「年金だけじゃ不安…」を現実的に考えてみる

「老後は年金だけで暮らせるの?」

そう聞かれて、「うん、大丈夫!」と答えられる人は、正直少ないと思います。

実際、年金の平均受給額は月21万円程度

でも、金融庁の調査では、老後の生活費は月約26万円が平均となっています。

つまり、毎月約5万円の不足分は自分で準備する必要があります😲💦

以前、世間を賑わせた、いわゆる「老後2,000万円問題」の発端となった金融庁が発表した報告書によると、老後20年で約1,300万円、30年で約2,000万円と、不足額は約2,000万円にもなるんです😢

現在、国や専門家は「2,000万円」という金額だけが独り歩きすることを避ける傾向にあり、

  • 「公的年金+自助努力(貯蓄・投資)」
  • 「多様な老後の暮らしに備えるために、早めの資産形成を」

といったメッセージが主流になっています。

2019年6月に金融庁が発表した、「金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書 『高齢社会における資産形成・管理』令和元年6月3日」を参考にしました。https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/tosin/20190603/01.pdf

💡 どう備える?  「iDeCo × NISA」の二刀流は?

ここで活用したいのが、

  • iDeCo(個人型確定拠出年金)
  • 新NISA(2024年から制度拡充)

の投資制度です。

この2つを上手に組み合わせることで、

「税制のメリットを活かしながら」
「毎月の負担を抑えて」

老後に備えることができます。

小金山 のぼりん

iDeCoとNISAはメジャーな投資信託です。
iDeCoとNISAで投資先はほぼ同じですが、掛け金の上限・加入対象者・税制上の待遇・引き出し方など制度が異なるのです。
どちらを利用したら、良いのかということを考えていく必要があります。

ステップ1:まずはiDeCoで確実に老後資金をつくる

iDeCoの制度について見ていきましょう。

iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)は、自分が拠出した掛金を、自分で運用し、資産を形成する年金制度です。

掛金は65歳*になるまで拠出可能であり、60歳以降に老齢給付金を受け取ることができます。一定の条件があります。

※60歳になるまで、原則として資産を引き出すことはできません😢
 iDeCoの老齢給付金を受給した場合は掛金を拠出することができなくなります。

内容詳細
対象者原則 公的年金加入者
iDeCoのHPを確認ください
掛金の上限上限あり iDeCoのHPを確認ください
メリット掛金が全額「所得控除」→ 節税効果◎
引き出し原則60歳以降(途中引き出し不可)‼️
投資商品債券・株式・バランス型ファンドなど
iDeCoの年金受取までの流れを説明した図。自分で拠出:自分で設定したかけ金額を拠出して積み立てていきます。自分で運用:自分で選んだ運用商品(定期預金、保険商品、投資信託)の毎月の掛け金を運用し、老後の資金を準備します。年金受け取り:受取額は、拠出した合計額や運用成績によって、一人ひとり異なります。
掛け金が積立期間を経て運用益と掛け金が増えていき、60歳になったところで老齢恐給付金を受け取る、というイメージ図。
  • 「元本確保型」の商品もありますが、投資信託等の商品の場合は元本を下回る可能性もあります。
  • *受給開始年齢は、加入期間等に応じて決まります。

(iDeCoのHPより)

小金山 のぼりん

途中引き出しができないので、確実に老後資金に備えたい方に向いている制度です。

老後資金以外にも、iDeCo加入者等が一定以上の障害状態になった場合や加入者等が死亡した場合は、60歳前でも、障害給付金や死亡一時金を受給できます。

iDeCoについてもっと知りたい方は
iDeCo公式サイトをご確認ください。

ステップ2:新NISAで自由度のある資産も準備

iDeCoは老後まで使えない一方で、つみたてNISA・新NISAは途中引き出しOKです。

こちらは老後だけでなく、教育費や住宅費などにも柔軟に使える、「自由に使えるお金」を育てる制度です。

NISAは、投資で得られた利益に対して通常かかる20.315%の税金が非課税になる制度です。

内容詳細
年間投資枠上限あり
詳しくはワニーサのサイトを確認ください。
メリット運用益が非課税(最長無期限)
引き出しいつでもOK
投資商品投資信託・ETF・個別株など(長期向きのもの推奨)

iDeCo × NISAの組み合わせするメリット

NISAで将来の住宅購入や教育費、急な出費などに柔軟に対応できる「自由に使えるお金」を育てる制度に対し、iDeCoは将来の年金を補うための「老後資金づくり」に特化した制度といえます。

2つの制度を組み合わせることで、日常のライフイベントに備えつつ、将来の年金を着実に備えることができます。

NISAで短期〜中期的な資産形成を、iDeCoでは長期的の老後資金を育てるという役割分担をもたせることができます。

比較iDeCo新NISA
節税効果◎ 掛金全額所得控除◯ 運用益が非課税
引き出し自由度×(60歳以降)◎(いつでもOK)
老後資金の確実性◎(資金をロックできる)◯(使い道が自由)
メンタル的な安心◎(強制的に貯まる)◯(困ったときに使える)

NISAだけでも十分な非課税枠がありますので、NISA一本でも大丈夫という考えもできます。

ただ、「自分はお金があったら使ってしまう、、、、。でも老後資金も備えたい」というような方には、iDeCoを加えると安心かもしれません。

おわりに

将来のことを考えると、不安になるのは誰しも同じです。


でも、iDeCoやNISAといった制度をうまく活用すれば、老後の生活やライフプランに向けて、今からでも少しずつ備えていくことができます。

大切なのは、「早く始めること」と「自分に合った方法を選ぶこと」。


どちらか一方でも、両方でも、まずは制度を知ることから始めてみましょう。

今日の小さな一歩が、将来の安心へとつながります。


iDeCoとNISAを味方につけて、自分らしい人生設計をはじめてみませんか?

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次