今や「転職」は特別なことではなく、当たり前の選択肢になっています。
ネットでは
「会社辞めました。年収〇〇万円アップしました✨️」
「未経験からキャリアチェンジ成功✨️」
といった情報が溢れ、世の中は“柔軟なキャリア”を推奨する時代になりました。
会社も世間も、
「終身雇用の時代は終わった」
といった風潮を強く感じます。
でも、そんな風潮を見るたびに、心のどこかでふと思うのです。
私たちが新卒だったあの頃、そんな“選択肢”はなかったよね──と。
ここでは、そんな氷河期時代を生き抜いてきた私が、「転職が全盛時代」の今に思うことを綴っています。
就職氷河期、それは「選べなかった世代」
バブルがはじけ、企業は採用を絞り込み、「新卒カード」さえ通用しなかった私たち氷河期世代。
希望の業界どころか、正社員になることすら難しい時代。
面接で落とされ続け、受かっても非正規や短期契約。
気づけば、「とりあえず働ける場所にしがみつく」しか選べなかった時代でした。
今の会社が嫌で辞めたくても、次がない😢
スキルアップの時間も、お金も、余裕もない。
そんな中で、私たちはただ、「耐える」ことを続けてきた世代です。
「起業すればよかったじゃないですか?」
そうですね。
そんな知識も発想も皆無でした。
世界がすべて灰色で覆われていたような時代、
ただただ、生きていくのに精一杯でした。
変わったのは時代。でも、自分の生き方は誇っていい
もちろん、時代は随分変わりました。
情報に溢れ、PCひとつで世界中に繋がれる。
今は20代、30代の若者が「やりがい」を求め、環境が合わなければすぐに転職。
自分のスキルを活かして、さらにステップアップの転職。
人事も、「人が辞める前提」で動いています。
それが悪いとは思いません。
私たちの苦しみの上に、ようやく「選べる時代」が来たのだとすれば、それは誇るべき変化です。
たとえ、
「転職しない自分たちは負け犬」
だとか、
「選べなかった私たちのキャリアが劣っている」なんて、
絶対に思わないようにしています。
「環境のせいで動けなかった」ではなく、
あの頃の社会の中で、
自分なりに道を切り拓いてきたんだ
と自信を持っています。
転職が「正解」とは限らない。続けることも、立派な選択
今さら転職しても年齢で弾かれる、
キャリアチェンジは難しい、
家庭の都合で動けない──
そんな声もよく聞きます。
実際、40代半ばから50代の転職市場はまだまだシビアです。
「柔軟なキャリアモデル」は、私たちにはなかなか適用されないこともあります💦
でも、だからといって、
「自分にはもう何もない」
と思う必要はありません。
☆ 長く働いたからこそ得た深い知識と高いスキル✨️
☆ 築いてきた信頼と仲間たち✨️
それは転職市場には見えにくいかもしれませんが、
確実に“わたしたちの財産”です。
自分の人生に「他者の評価」はいらない
転職できない自分は、
「価値がない」なんてことは絶対にありません。
キャリアや生き方に、他人の評価は必要ありません。
「もっと早く動けばよかった」
「こんな会社にしがみつくしかなかった」
そんな後悔を、心の奥に抱えている人も多いかもしれません。
だって、転職に成功していく人たちの情報を見るたびに、
「うらやましいな、、、。」
って、思ってしまう自分がいるんです。
でも、それでもいいんです。
今まで、長く必死に辛い時代を生き抜いてきたこと、働き続けてきたこと、
それだけで、もう十分すぎるほど価値があると思います。
「自分の仕事人生に、他人の評価を入れるのはやめませんか?」
“自分たちの時代”を、否定しないでほしい
たとえ今、心から満足できていなくても──
派手なキャリアチェンジをしていなくても──
私たちは私たちなりに、社会を支えてきました。
職場で若手を育て、裏方としてチームを回し、
家庭と仕事を両立し、
病気で辛くても、休まず出社した日々。
それを「評価されなかったから」と否定するには、
あまりにももったいないと思います。
最後に──静かな誇りを胸に
氷河期世代として歩んできたこの20年、30年。
時代に振り回され、安い賃金、働きやすいといえない不遇の中、
それでも辞めずに続けてきた氷河期世代。
どうか、自分を誇ってください。
他人の人生と比べる必要はありません。
「辞めなかったこと」
「耐え抜いたこと」
それ自体が、ひとつの成功だと思います。
もし、今の働き方を見直したくなったら、それも良い選択です。
でも、「今まで積み上げてきたもの」は、
どんな時代の人にも真似できない財産です。
✨️“転職が当たり前”の時代に、
“残り続けた自分”を肯定していい✨️
これからも、私たちの歩き方で、
静かに、でも力強く、前を向いていきましょう☺️
私は、これからも今の会社に働き、骨をうずめる覚悟です。(旧い!?)☺️
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
